研修報告2:Leahurst Equine Hospital

海外研修報告の続報です!

2025年10月21日から28日まで、リバプール大学のLeahurst Equine Hospitalの診療に参加してきました。

ここではSurgery Teamに所属し、その中でも主に跛行診断やその検査を担当しているDiagnostic Images And Lameness(通称DIAL)チームに付いて回っていました。

 

リバープル大学と聞くとLiverpoolにあるように思いますが、実際には

Liverpoolから車で一時間ほど離れたLeahurst(リーハースト)キャンパス内にあります。

以降は馬病院と表現させていだきます。

大学付属病院ですので、二次診療施設です(かかりつけ医からの紹介で受診する病院)。

 

この馬病院は獣医学生の教育機関でもあるため、馬病院の先生だけでなく

インターンやレジデント、診療助手(動物看護師)、そして学生が診療に参加していました。

日々の診療予定はインターネット上で共有されていたため、私はひたすらに学生にくっついていました。

病院に来た馬は車から下してから、まずは病院のすぐそばにある馬房の中に入れられ、

そしてレジデントと学生がオーナーに問診を取ります。

馬は一日で全ての検査をするのではなく、しばらく入院し、

数日から1週間ほどをかけて検査を行っていました。

 

DIALチームは跛行を扱うため、まずは歩様検査を行っていました。

日本と異なって興味深いのは動物看護師の方が跛行検査の際に馬を速歩させる役割も担っていました。

 

跛行診断の内容ですが、まず直線で常歩と速歩を見ます。

これは日本でもよくある状況です。

直線での検査で終わるわけではありません。

この後馬場に連れていってやわらかい地面でのロンジング、次いで硬い地面でのロンジングを行って歩様をじっくりと見ていたのが印象的でした。


歩様検査が終わると病院内の診療室に連れていきさらなる検査を行います。

症例によって行う検査の順番は異なりますが

検査内容としてはレントゲン検査、神経ブロック、超音波検査です。

これらの検査を行うのは主にレジデントやインターンたちでしたが、

学生にもレントゲン検査や超音波検査をさせていました。

 

跛行の原因を特定するために神経ブロックを2日間に渡って行うこともあり

CTやMRI、核シンチグラフィといった高度な画像診断が必要になれば

翌日以降に予定が組まれていました。

検査の結果、手術が必要と判明した場合も同様です。


診療時間は17時までに終わるようになっていましたが、

午後に急患としてツナギ部分の重度裂傷(近位指骨間関節に貫通し、しかも古い裂傷)が運ばれてきて

急遽手術…となることもありました。

学生たちは原則17時で解散するため、この日は獣医師のみで対応していました。

 

Leahurst Equine Hospitalでの診療は、現場で全て真似できるわけではありませんが、

・解剖をきちんと理解する(部位の名称まで確実に)、

・神経ブロックを積極的に用いる

・どの部位でも超音波検査をできるようになる

至極当然のことなのですが、改めて認識しなおしました。

 

リバプール大学の学生たちは皆が馬の獣医師になるわけではないのにも関わらず知識量が豊富で、

正直なところほぼ確実に日高の馬獣医師1-2年目の人よりも知識があると思いました

(ゴメンナサイ)

少なくとも私が卒後1,2年目のときよりも彼らの方がずっと素晴らしく、感心してしまいました。

 

次回はVetPDコースの受講報告の予定です。